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人の口に戸はの森友問題 官邸は忖度を認めよ

 さきほどラジオで流れていた参議院予算委員会の中継でも、民進党の小川敏夫委員が例の森友学園の学校建設用地取得を巡る疑惑について質問していましたが、答える首相の側は相も変わらずのらりくらり。質問にはまともに答えないばかりか、揚げ句の果てには逆に質問する始末です。ことし始めに大阪の一共産党市議の情報公開請求によって露見したのに、衆参両院での証人喚問まで行っても一向に進展しないこの問題、政府・官邸は明らかに時間切れを待っているようですが、ここは是非国民の気持ちを読み間違えないでほしいものです。



 というのは、国民の多くが政府・官邸の「説明はいまだ不十分」と感じているという世論調査結果があるからです。しかも、2017年5月9日発行の東洋経済オンラインによれば、首相に比較的近い論調を掲げることが多いといわれる読売新聞の調査結果が82%と朝日・毎日の各紙の結果を上回っているほどで、世論動向は問題発覚以来ほとんど変化がないことです。
 このことは、いわゆる保守的と言われる階層にも、この問題に限っては潜在的な不信感が払拭できていないことを如実に示しています。日ごと緊迫の度合いを増す北朝鮮情勢もあって、安保法制だけでなく共謀罪法案にも肯定的な国民も、ことこの森友学園問題だけは例外のようで日本人の一人として僅かに救われる思いがします。



 そりぁそうでしょう。
 見たくなくてもテレビ画面で連日飽きるほど写し出されたあの森友学園が問題の土地に建築中のオレンジ色の校舎の壁を見せられた日本人ばら、誰だって「瑞穂の國(改行)〇〇〇〇記念小学院」という文字のうち、空白になっている四文字分が「安倍晋三」とする予定だったと思ったことでしょう。
 多くの国民が、この問題に関する政府や官邸の説明に納得できない理由は、この直感というかあるからだと思います。
 
 問題の本質は、答弁を終えて席に戻るとき、スリのような目で質問者の様子を振り返りながら窺う佐川某とかいう財務省理財局長はじめ国土交通省の役人などが、安倍首相夫人が学園に関わっていることを忖度した結果であることを国民はとうに見抜いているのに、進退に言及した首相を政府・官邸一体となってかばっていることです。
 政府の役人が暗黙のうちに忖度したのは安倍首相と夫人だけとあって、他の政治家が応援するわけも行かず、首相が時々苛立ちながら苦しい答弁に終始するという、まさに孤軍奮闘の場面が続いています。



 官邸にいわば生殺与奪の権利を握られていると言っても過言でない上級官僚が権力トップの者を忖度するのは当然のことだし、それ自体は罪でも何でもないはずです。
 なのに、首相が早い段階で自身の進退に関して軽率な発言をしたために引っ込みがつかなくなったというのが真相に近いのではと想像してしまいます。

 上位者を忖度するということは、褒められないまでも勤め人であればある程度は常識です。ましてや、処理されるべく回ってきた書類に首相や首相夫人の名前があったら、忖度しない役人などいようはずがありません。
 
 この期に及んで難しいとは思いますが、この際忖度があったことを政府全体で潔く認めてしまってはどうでしょう。言い訳としか聞こえないような答弁はいい加減聞き飽きたというものです。
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