新潟高野連が提案していた、高校球児の投球数100球を上限とする球数制限が見送られることになりました。日本高野連が全国で足並みをそろえるべきなどとして再考を求めていたことが背景にあることは明らかです。
野球の世界で言えば、本場米国メジャーリーグでさえ、およそ100球を投手交代の条件としている事実が半ば常識となっていることを考えれば、成長過程にある高校生にとってある程度球数制限を課すことは、むしろ望ましいことです。
しかし、とりわけ日本の高校野球界では、こうした提言が皆無でした。それどころか、連日の続投で甲子園を沸かせた、かっての青森・三沢高校のエース太田投手のような連投・多投を礼賛する風潮すら感じられます。
そこに一石を投じた新潟高野連の球数制限に関する提言でしたが、結果的に否定されることになりそうです。
この国の業界団体では珍しくないことですが、高校教育に関わっているはずの日本高野連でさえ、こうした高校生の健康管理だけでなく選手生命の議論の主導権を握ろうともせず、あたかも機運の醸成を待つかの姿勢に呆れるばかりせす。
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