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トランプ時代に備え対米依存から自主防衛へ

 2日後に迫った米国大統領選挙ですが、ここにきて日本としては考えたくもなかったトランプ大統領が出現する可能性が無視できない様相を呈する気配になってきました。
 国家機密にタッチする国務長官という要職にありながら私用メールサーバを使っていたという素人っぽさもさりながら、たかがトランプ氏相手に苦戦するふがいないクリントン女史にも呆れますが、選ぶ権利のない他国の政治家によって日本の安全が大きく左右されかねない現実を正視する必要があることだけは確かです。

 従来、米国における平均的な政治家の考えは第二次大戦後の世界秩序に依拠したものであり、そのなかにあって敗戦国日本は良くも悪しくも米国の核戦略のもとで、国防に力を割くことがなかった分だけ早期に先進国の仲間入りを果たすまでの経済成長を得ました。
 しかし、時代は変わりトランプ氏のように過去の歴史に捉われることなく内向きな「アメリカ・ファースト」政策を掲げる政治家が米国のリーダーとして登場するかも知れない時代に直面したいま、これまでの日米同盟という戦後の枠組みに留まらず、自主防衛路線に切り替える必要が生じてきたというべきでしょう。



 その意味では、もはや護憲・改憲などという内輪の論議に時間を費やしている場合ではなく、国防という国家の基本政策を根幹から見直す時が近づいているとも言えます。
 つまり、4年ごとに選出される米国大統領次第で日本の安全が危うくなるとすれば、もはや米国の核の傘を前提にした専守防衛などという限定的な国防政策ではなく、先制抑止力をも含む自主防衛体制を組み上げる時代に入ったことを意味しています。

 しかし、だからといって一足飛びに核武装論議に移行するのではなく、まずは尖閣諸島ばかりか沖縄の帰属をも巡る中国の理由なき脅迫外交に対処すべく、偶発的な衝突を思い留ませるに足る十分な抑止力の整備から着手するべきだと思います。

 新安保法制のもと海外に派遣される自衛隊に危険を伴う任務が付与されようとしていますが、もともと他国での任務遂行を意図して訓練されていない自衛隊員のリスクは明らかに高まるでしょうし最悪の事態さえ想定しておく必要があります。
 しかし、派遣に先立って公開された訓練の様子からは、失礼ながら機動隊のそれと大差ないようにさえ見え甚だ不安を覚えましたが、派遣される隊員はさらに不安を感じているのではないでしょうか?

 このことも併せ、いますぐにでも自衛隊員の安全確保のため可能な限りの装備と後方支援、加えて現実に即した交戦規定の整備が求められます。
 旧軍では人の命が軽んじられたという苦い記憶がありますが、決してそのようなことを繰り返さないためにも、国際協力任務に携わる隊員を万全の体制で送り出すべきです。
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