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爆買観光客急増 喜んでいていいのか

 毎年訪れる古都京都の街、東山の清水坂から丸山公園を経て四条八坂神社に抜ける界隈は中国からの観光客でいつも溢れている。
 必ずしも大陸からの客だけではなさそうであるが、周囲の目や耳に臆することなく一際大きな声でわめきながら群れ歩くその様は異様にさえ映る。

 国を挙げての外国人観光客誘致政策に加え、このところの円安傾向を追い風に年々増加していることは経済的に見ればプラスには違いない。
 しかし、もともとインフラが備わっていない京都に、民泊に頼らざるを得ないほど大挙して押しかける特に隣接する大国なる国からの客、果たして増えているからといって喜ぶだけでいいのだろうか。
 もちろん、市内で観光に依存する業界は大歓迎であろうが、日本人観光客の一人として考えてしまうこともある。

 それは、静かに京都の街を楽しみたい日本人観光客にとって、また明らかに目的を同じくすると思われる西欧・北米からの観光客にとっても、彼らはとっても気になる存在だと思うからである。

 昨年、秋とは思えないほど暑い日に平安神宮庭園ですれ違ったカナダ人夫妻もそうであったが、彼らは夫婦や家族単位で静かに行動する場面が多いように見える。
 育った環境の違いからか、彼ら西欧文明圏からの客は、古都の神社仏閣に深い感慨を覚えながらも(私から見ると)法外な拝観料の故にそれらを遠くから静かに鑑賞するという姿には、日本人として思わず声をかけたくなるほどの親しみを覚える。

 一方、爆買で知られることとなった国からの観光客は、もともと似たような寺社文化の故か、興味の対象はもっぱら母国には珍しい山水画のような風景・景観、そして事前の理解は十分といえないながらも和服文化への憧憬にあるように見える。
 それとて歓迎すべきことではあるが、「郷に入りては」のたとえ通りもっと謙虚な姿勢で他国の文化に触れて欲しいものである。

 ただ騒々しく過ぎ去るだけの客人は、いかに贅沢三昧を尽くそうと私は歓迎する気にはなれない。
 
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