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違和感おぼえる未熟な研究者発言

 季節外れの寒さが続いているなか、灯油を切らした娘の家に届けた帰りのクルマを運転しながら、このニュースをラジオで聞きました。
 疑惑が相次いで浮上した新たな万能細胞「STAP(スタップ)細胞」を巡って理化学研究所が14日、東京都内で開いた記者会見の様子です。
 この中でノーベル化学賞を受賞した野依良治理事長が、小保方晴子研究ユニットリーダーについて「1人の未熟な研究者が膨大なデータを集積し、極めてずさんな取り扱いをして、責任感に乏しかった」と厳しく批判していました。
 今朝改めて各紙で発言の内容を確かめましたが、聞き間違いではなかったようです。
 一方の小保方は、今回の一軒で相当落ち込んでいるとも伝えられています。

 それもそうでしょう、言ってみれば日本中に向かって社長が部下を叱責したわけですから。
 
 世界を震撼させた話題だけに著者らの軽率さは否定できませんが、組織のトップがこういう形で部下を叱るという場面は前代未聞であるばかりか、組織人として先輩に教えてもらった格言とも相容れず、しかも野依さんのような方の発言であることに強い違和感を覚えます。

 「他人の面前で部下を叱るな」という教えに感動し、実践してきましたが、他人どころか国の内外に向かって部下の落ち度を批判したわけですから反響は少なくないでしょう、
 
 しかし、今回の一連の報道を聞きながら理研という研究組織は一体どういう組織なのかと疑問を感じていました。
 ウィキペディアによれば、理研の中には1年契約の研究者もいるようですが、論文の査読をはじめとする研究活動への管理体制はどうなっているのか、あまりよくわかりませんが、少なくとも共著者として名を連ねていた研究者自らが内容を否定するというような無様な様子がテレビで報道されるようでは、世界に冠たる組織には相応しくない体制としか映りません。

 たとえノーベル賞を受賞するような偉い学者さんであっても新進の研究者の失敗を本人がいない場所で無慈悲に叱責するというトップの姿勢は、今回の不祥事とまったく無関係なようには思えなくなりました。
 国会図書館も含め外部向けに発行している社内技術誌の査読を主宰した経験からすると、このような事態は信じれない思いがします。
 たかだか10ページ程度の内容であっても、役員クラスの査読員が何回も内容を吟味したうえで社の見識として出版したことを改めて思い出します。

 家内に理研という組織に驚いたことを伝えると、「ワカメ作っているあの会社」との返事が返ってきました。
 コッチノ方が有名さんでしょうか?
タグ:理研 STAP
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