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そうだったのか緊急地震速報発表のワケ

小型簡易地震計 簡易的に地震計のしくみを学習できる
 8月8日16時56分、東海・四国地方ほかの広い地域を対象とする緊急地震速報が発表されましたが、気象庁は約1時間後に誤報だったことを認めました。  誤報の原因は、三重県南東沖の海底地震計のノイズを地震の揺れと判断したことでした。  地震速報システム自体が、予知ですから大きな被害さえ無ければこのような誤報があっても仕方のないことだと思います。  というのも、海底に敷設した地震計などの精密な計測システムが長期間故障もしないでデータを送信し続けることを期待することは無理だからです。  地球物理学者の島村英紀さんの海底地震計開発の歴史を訪ねると、海底地震計がどんなに複雑な装置かがお分かりいただけるでしょうが、多分気象庁が採用しているのもこの最新型と思われます。  ところで、気象庁が誤報の原因となった海底地震計のデータを公表しましたが、この写真がそれです。 data.jpg  地震を計測するセンサーには速度検出型と加速度検出型があり、どちらかは判断が難しいですが波形からすると写真の上の二つのデータは横方向の動きを示し、いちばん下のデータは上下方向の振動を示しているとされています。  常微動波形から上下方向は加速度型、左右方向は速度型のセンサーを使っていると思われます。  興味深いのは、上下方向が見かけ上ですがあたかも「大きく振れている」ことを示すデータ前に必ず上下方向の信号が途切れていることです。  その期間はマチマチですが三箇所ともそうなっていることが分かります。  普通、陸でも海底でも地盤が横方向に突然最大速度にまで振れることはありませんから、上下方向センサーと横方向のセンサーが、何らかの原因でに干渉しているように見えます。  気象庁は、機器の故障や通信回線の異常としていますが、地震計内部のセンサーに異常があることは間違いないと思います。  このように、海底深く設置された地震計も機械である以上故障は避けられませんので、一つが壊れても別の系統が補佐するような冗長系を持たせるなどして、誤報で社会が混乱することのないようにして欲しいものです。  
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