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ワタミグループ理念集 トップ企業のスローガンのあるべき姿

 著名な週刊誌週間文春2013年6月13日号は、渡邉美樹会長が全社員に配布しているワタミグループ理念集に、「365日24時間死ぬまで働け」という記述があると報じて、ブラック企業との謗りもある同グループを追求しています。

 ワタミ本社が最寄駅のごく近くにあるという理由の他に、どちらの組織にも関わりがありませんので、あくまでも第三者の立場での感想ですが、上場企業で経営者の一翼を担った経験から企業、それも業界を代表するようなトップ企業のスローガンとして、このような文言が果たして適切かと考えるとき、ワタミグループの経営に多少の疑問を感じるとともにガバナンス上も問題があるように思います。

 今回週刊文春が取り上げている理念集のような文書は、あくまでも社是・社訓のようないわばスローガンを記したもので「...のようにしましょうね」という精神論を唱える程度のものですから、そこに365日とか24時間働けというような文言が、仮にあったとしても法的な問題にまで発展することはないように思います。

 しかし、就業規則や労働協約といった契約文書にまでこのような文言があるなら話は別ですが、都知事選にも出馬した渡邉さんがそんな杜撰なことはしないでしょうから、この文書の存在を以って同社をブラック呼ばわりするには材料不足と言わざるを得ません。

 ただ、一つ気になることがあります。
 それは会社法との関わりにおける企業ガバナンスの問題です。
 現行会社法は、取締役会を代表する社長の権限は認めていますが、同グループの実質的な経営者渡邉さんが就いている会長職のほか多くの企業が役員退職者のためのポストとして設けている顧問など法的職務権限のない人が、こうした重要なスローガンや規定に関わることの是非にあります。
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