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開花促進剤と花さかじいさんの違い

 就職後まもなく世を去った祖母から、こたつで妹と一緒に聞いた花さか爺さんの昔話。でも、彼が枯れ木に撒いたのはたしか灰であった。
 
 一方、祭りというイベントに間に合わせるために立ち木の根元に撒いた薬剤は、シアナミドという劇薬であった。
 
 調べる過程で、本格的な農作業経験のない筆者にとって、「石灰」と「窒素」というあたかも天然由来の肥料を想起させるに十分な石灰窒素にも、意外な側面があるこよがわかった。地中の水分と反応してシアナミドという毒性を発生するのだ。冬ともなれば信じられないほど雪深い山中のローカル線を守る鉄道員だった父が、猫の額にも足りない自家農園でこの名の肥料を農協から買って使っていたことを昨日のことのように思い出す。

 観測史上最早といわれるほど標準的な桜の開花が早いとされる今年2013年の春、それに先駆けての早咲きが売りの河津桜。
 河津桜本人(?)には、環境条件も含めて開花を遅らせたかったそれなりの理由があったはずだ。
 
 河津の人々にとって、河津桜は今年かぎりの観光資源ではない。地元の誇りであり、また貴重な財産であろう。
 町当局は、劇物に指定されているような薬物を開花促進剤として使用するなら、後年に与える副作用について何の懸念もないということを明示するべきだろうと思う。
 
  
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