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そこまでやるか 奨学金返済滞納でブラックリスト

 大学生時代に貸りた奨学金の返済を、3ヶ月以上滞納すると金融機関でいうところのブラックリストに登録されるそうです。
 将来を担う若者に、そんなにしてまで回収を迫ることが政治の仕事か? とあきれます。

 40年以上も昔の話ですが、日本育英会(当時)の特別奨学金(これも当時の呼称です)を借りました。国立大学だったので月額8000円、そのうち普通奨学生(同)相当額3000円を卒業後返還しました。3000円×12×4ですから総額で144,000円返還したはずです。初任給が50,000円の時代で、まもなく二度のオイルショックを経験しましたが、幸い滞納することもなく終えました。貧乏学生でしたが、この奨学金でどのくらい助けられたか分かりません。 

 育英会の後身だと思いますが(独)日本学生支援機構のサイトで、現在の奨学制度を調べて見ますと、国公立大学生向け無利息の第一種が30000円から51000円(月額)、利息付きの第二種で30000円から120000円と細かなことは割愛しますが概略このようなふうです。肝心の返還利息については最高3%までの計算例が掲載されていましたから、実際は1.5%前後ではないかと思います。
 機構の貸与事業関係の年間予算は1兆1790億円となっていて、一般会計拠出が1471億円とありますから機構は、銀行と同じで返済金で運用していることが分かります。

 昔とは違うな、と思ったのは第一種も第二種も無償貸与枠がないことです。つまり、借りた奨学金は全額返済しなければなりません。これでは、学生時代に大きな借金を背負わせているのと同じです。
 おまけに、場合によっては保証人まで必要になるようです。銀行から借りるのと、どのくらい違うのでしょう。

 こう見てきますと、常にワリを食ってきたとひがんでばかりの団塊世代ですが、現代の奨学生さんも将来は大変です。200万円以上の借金とともにスタートするんですから。

 いかにも裕福な家庭の学生らしいのが奨学金を借りていた例も記憶にありますが、多くは親の仕送りが期待できない学生でした。
 まさにいま、少子化問題を緩和しようと子供一人に年間30万円余、年間予算6兆円かけて支給する公約を掲げて運動している政治家がいますが、本来の意味の学生支援にも税金を振り向けてほしいですね。国の借金支払いは後世にお願いしながら、学生の借金は滞りなく返済をというのでは、あまりにも酷です。

 アメリカ奨学生のみた大学教育


 
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