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改善どころか年々悪化する中国の深刻な大気汚染

北京市内.jpg


 この写真は2007年9月に北京市内で撮影したものです。
 通りの反対側のビルにカスミがかかっているように見えますが、これは空気が汚れているからです。

 同じ中国でも、2009年頃の上海では大気が汚染されているという実感はありませんでしたが、やはり沿海部の天津では北京と同じようにカスミがかかった雰囲気で憂鬱な気分になったものです。

 原因は燃料に石炭が使われているからとか、クルマのガソリンの質が悪いからとか諸説ありますが、どれも正しいと思います。
 
 日本もかっては主として工場から排出される煤煙による公害で悩みましたが、中国の場合の事情は少し異なるようです。
 北京や天津などの大都市では、確かにかなり郊外に行けば日本企業をはじめ多くの工場がありますが大気汚染が深刻な市中に煤煙を排出するような工場はほとんどありません。
 北京でも長安街の辺りはオフィスが中心で、その周りを旧来の住宅街が取り囲んでいます。

 最近では、集合住宅で煖房期に燃やされる石炭が原因と分析する見方が有力ですが、それも間違っていないと思います。
 郊外に行くとレンガ造りの一般住宅がありますが、土地の私有が認められていない中国では都市部は日本でいうマンションのような高層の集合住宅がほとんどで、しかも集中暖房になっています。

 たとえば東京都北京の気候を比較したある年のデータがあります。
 北京の場合、雨季と乾季の差が大きく年間降水量が季節によってひどく偏っています。

 この降雨量の少ない季節と暖房期とが重なる冬場に、大気汚染が増幅されるのではないか、これが私の見方です。
 いずれにしても、空に国境はありませんから中国の大気汚染は、風の流れによって大なり小なり日本の大気に影響を与えます。

 毎年春になると、クルマのボディーに花粉が着いたかと思われるほど降ってくる黄砂とともに、この迷惑な中国の大気汚染ですが、一向に出口が見えません。

ここまでわかったPM2.5本当の恐怖―謎の物質を科学する


 
タグ:中国 大気汚染
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