JR北海道のレール異常放置問題は前にも触れましたが、問題はそれに留まらないようです。
朝日新聞朝刊社会面は全面この話題に割いているほどです。
JR北海道の社長が2時間にもおよぶ記者会見で改めて説明したところによると、放置していた箇所は97箇所にも及んでいたことがわかりました。
先日の発表では「ただちに補修が必要なレベルではなかった」としていたにも関わらず、中には特急列車が毎日約10往復もするドル箱路線(函館線の森駅―七飯駅間)もありました。
特に函館線には、29箇所でレールの広がりが放置されていたことがわかりましたが、社長は「ほかのことで忙しく失念したようだ」と、どこかよそのことのように話しているようで、トップの資質も疑わしくなってきました。
この実態を把握していない役員・管理者がいることも大問題ですが、乗客を小ばかにしている鉄道会社の存在自体が大問題です。
高速鉄道事故の怖さは、先だってスペインで起きた事故で明らかですが、レールの幅が広がっていたのを放置するとは、19日の事故などは故意に脱線させたといわれても言い訳できないはずです。
もともとJR北海道には非電化区間が多いため重量の重いディーゼル車や、急カーブに対応するために複雑な構造をした振り子型車両など、他のJR各社とは違う特性があります。
スペインの事故では重たい発電機を載せた車両が、カーブを曲がりきれずに最初に脱線したことは記憶に新しいところです。
北海道という広いエリアを、過酷な冬場をもカバーしなければならないJR北海道は、ほかの鉄道会社以上に安全に対する配慮が必要なはずですが、実際にはそれとほど遠い企業体質のままなことが今回の事故であきらかになりました。
トップが交代してまだ間もないですが、こういう経営者が先頭に立っていては鉄道会社としての展望は開けないでしょう。
2013-09-23 06:58
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