SSブログ

シリアアサド政権への懲罰 日本も参加を

化学兵器の全貌―再燃する大量破壊兵器の脅威 (Ariadne military)

 内戦が泥沼化しているシリアでサリンに似た化学兵器が使用された可能性があり、国連の調査団が確認を急いでいます。
 英国議会は武力行使決議を否決しましたが、オバマ大統領が主張するように、こうした国境を越えた非人道的な行為には国際社会が手を挙げるべきであり、日本とて例外ではありません。

 集団的自衛権を巡っては自民党が憲法改正の是非を声高に叫んでいますが、日米同盟などという狭い枠組みではなく、もっと広い視野で考える必要があるとかねがね思っています。
 それは、日本よりも防衛力がはるかに弱く、大国と同盟を結んでいない国家がたくさんあるからです。
 しかし、冷戦が終了した今日では国と国が対峙する一昔前の戦争ではなく、テロや毒ガスなどを武器とする集団との国境を越えた暴力が世界平和にとっての敵になったからです。
 大気や海・河川など国境に関係なく広い範囲に影響を与えるような敵対行為には、国連を中心に改善を求め実効がなければ最終的には懲罰的な攻撃も排除しない態度が必要だとさえ思うからです。

 シリアのアサド大統領、実は奥さんが英国人であるばかりか、本人も英国で医学を学んだのち兄の死を受けて家系の都合で帰国した人物です。
 彼は医学者であると同時に帰国後に受けた軍事教育を通して、医療分野と軍事分野両方の知見を備えたプロフェッショナルです。
 このことの危険性を正しく認識する必要があります。

 シリアではかねてから政府軍や政府系武装集団による子供を標的にした攻撃や拷問が、国際社会から非難を受けてきましたが、こうした非人道的な行為に何等具体的な歯止めはかかっていません。
 化学兵器の使用についても、これまで指摘されてはいましたが一度にこれだけの被害が報道されたのは今回が初めてです。

 今後、かってのナチスのような国家規模の暴力集団が出現することはないでしょうが、シリア以外の紛争地でもこうした悲劇が発生しないとは言い切れません。
 その意味で、現シリア政権には間違った行為を行わせないという強い連帯が必要だと思います。

 日本は、苦しい立場に追い込まれた結果とはいえ、近隣諸国や東アジアの人々に多大な苦痛を強いました。
 米国にも先制攻撃を加えることによって、ナチスと手を組んで世界中を敵に回して戦い、その結果原爆という無慈悲な兵器で多くの国民を失い今もその痕は消えることはありません。
 自らの行為を率直に認める日本であればこそ、今シリアで起きていることから目を背けてはならないと思います。


タグ:シリア アサド
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0)  [編集]

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました
Copyright © いまを斬る!鬼平の独り言 All Rights Reserved.
当サイトのテキスト・画像等すべての転載転用、商用販売を固く禁じます

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。