天井板が崩落して大事故になった笹子トンネルの、天井板を吊り下げているボルトの接着強度について従来の打音検査だけでは判定できないことが判明しました。
国土交通省は、笹子と同じ構造のトンネルを管理する道路会社に負荷試験の実施を指示したと、今朝の読売新聞が伝えました。
これはかなり深刻でかつ衝撃的なニュースです。
打音検査は足場程度で実施できますが、負荷試験となると破断限界を調べる試験ですから現場では不可能、国交省の意図はどうも理解できません。
やはり、同型のトンネルがまだあるのなら天井板を速やかに撤去するしかないでしょう。
トンネルでの打音検査、実際にどんな方法で行っているのか不思議に思っていましたが、同紙が掲載した参考図によりますと、小さなハンマーで打撃する方法を採用しているように見えます。
マンションなどの外壁タイルの浮きを調べるのとまったく同じ方法のようですが、果たしてこの程度のショックで判定できるものでしょうか。
この件については、大掛かりな装置も試験的に開発されているように聞きますが、鉄道のような移動車両方式の試験装置を早急に実用化すべきでしょう。
笹子トンネルのように顕在化した症状は、まさに氷山の一角。
道路管理者は、ハンマーで叩くなどどいう昔ながらの方法で凌ぐのではなく、現代に相応しい科学的根拠でインフラ構造物の診断を一刻もはやく行ってほしいものです。
2013-05-06 11:57
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