トランプ大統領が次期FAA(連邦航空局)長官として、彼の個人用ジェット機の機長を長年勤めたパイロットが有力候補として挙がっているとの
憶測が流れているいます。
大統領就任と同時に実の娘イバンカ氏やいま最高機密情報へのアクセス権限を停止されたことが話題になっている娘婿クシュナー氏を、大統領補佐官に起用したことで批判を浴びているトランプ氏ですが、実現すれば
またかと更に批判の声が挙がりそうな気配です。
そもそも、大統領選挙で当選したのはトランプ氏本人だけなのに、ホワイトハウスに同居する娘夫婦の感覚もさることながら、つい最近になってケリー首席補佐官が任用されるまでは彼ら夫婦が自由に大統領執務室に出入りしていたそうですから、どれもこれもすべてのことがそれなりに異様な光景ですが....
さすがに自分の生命を委ねる自家用ジェットのパイロットなら100%以上信頼できる人物を据えたい気持ちは十分理解できますが、FAA長官ともなれば、いつも自分の側にいる人物ではありません。現地の報道によれば、FAAの業務は航空運輸の安全確保からパイロットの免許管理など多岐にわたっているものだといいます。
権力者を忖度するあまりいつも遠慮がちな質問に終始する日本のメディアに比して、圧倒的に辛辣な質問を浴びせかける米国の報道を見ていると、明らかに苛立ちを隠さず、いつも感情を直接吐露するかってない米国大統領だけに、その思考回路も、ただもののそれではないようです。
私が推測するにトランプ大統領が、選挙で選ばれてもいない身内やかっての側近を繰り返し繰り返し重用し、身辺に配置し続けようとするのには二つの理由がありそうです。
その一つは米国社会(中国や韓国でも似たシーンがありますが)特有の経営トップの絶対意識と権力です。
企業の社長といえどサラリーマン社長の多い日本人には理解しにくいところですが、トランプ氏のようなオーナーの権威は絶対で、あの映画ゴッドファーザーそのもの、ギャングの世界とよく似た構図です。彼が冗談めかしていまも叫ぶ「You are fired !」そのものの世界なのです。当然、人事権はすべてオーナー社長に帰属しています。
余談ですが仮に日本語で副社長と解される名刺を持った人物であっての、その人物の経営者としての権限はオーナー社長の意向の範囲を出ることは決してありません。ましてや、トップとの論争など有り得ないのです。
さて、二つ目の理由です。私が推測するに、彼は暗殺を恐れるがあまり常に信用できるごく一部のスタッフだけで身辺を固めようとしているように思えます。
もともと銃が溢れている米国社会の実情もさることながら、長年ビジネスマンとして浮き沈みしながら財を成したた彼には敵も少なくないはずです。
トランプ大統領の病的なまでの清潔好きもよく指摘されるところですが、毒殺を恐れるあまり万人向けに用意されたファーストフードしか食べないのだという報道もありました。もはや虚言癖で固まった異常な大統領と言うしかない彼ですが、同時に就任前にのこのこと足を運んで
100%共にあると胸を張る数少ないどこかの国の政治家の資質も、いったいどういうものでしょうか?こちらも相当怪しいように見えますが、どうお思いですか?
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